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連れて帰る

  • 執筆者の写真: hntn
    hntn
  • 2018年2月24日
  • 読了時間: 1分

「やめてください!!」 「かっ…奏さんッッ!!危ない!!」 俺の忠告を無視して赤い髪が揺れ動く、どんどん加速していきそれは一筋の閃光になっていく。このままでは…と思った時にはもう遅くて、閃光は奏さんを貫く。 「こいつがお前の大事な奴らの一人か?ハッ!!脆いな」 そう言い放ち、奏さんの身体は宙を舞い瓦礫の方へと投げ捨てられた。 「うぐっ…!」 「次はお前の番だな」 「奏さん!!!」 赤髪が再び光に変わる、その時だった。 刃は俺の鼻先で止まった、奏さんを目の前にして。 一瞬にして奏さんは数メートル離れた瓦礫の方から俺の方へと走ってきたのだ。敵の刃から俺を守るために。鼻につく奏さんの香りと鉄の臭い、両方が俺を現実に引き戻す、とどめの声は鈴の鳴るような声だった。 「…NEXくん…はやく…連れて帰るのよ…」 赤い唇の端から鮮血が一筋流れ落ちる、微笑みながらそう言った奏さんに奴は突き刺した刃を力任せに引き抜いた。背中から噴き出る奏さんの血が霞んで見える。 「お前はラッキーだなぁ…」 そう言葉が聞こえてから奏さんの身体が俺に落ちてくる。まるで無重力空間のように…。

131011 途端に思いついたのです こんなことを絵で表せたらどんなに快感か…(遠い目)


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